家の中の木くずはシロアリ被害のサイン?木くずを落とす4つの害虫を解説!

家の中で木くずを見つけたら、まず不安になるのがシロアリ被害ですよね。もし、シロアリが発生しているのであれば、早めに駆除しないと、みるみる被害が拡大してしまいます。しかし、木くずを出す害虫はシロアリだけではありません。今回の記事では木くずを出す害虫やその対策について詳しくご紹介します。

家に落ちている木くずはシロアリが原因?

家の中に落ちている木くずは、もちろんシロアリが原因である場合もあるのですが、他の害虫が原因である可能性もあります。例えば、「クロアリ」、「キクイムシ」、「ナガシンクイムシ」などが原因かもしれません。木くずの状態や色によってどの害虫が原因なのか見分けられますので、次の章で詳しく解説します。

シロアリだけじゃない!木くずを発生させる害虫と見分け方

シロアリ

シロアリは建物の柱などの木材を食べてしまうので、見つけたら要注意の害虫です。羽なしのシロアリは白っぽい透明のような見た目を、羽ありのシロアリは黒い見た目をしています。シロアリが一度住み着いてしまうと完全に駆除しなければ、家にダメージを与え続けます。早急な駆除が必要な害虫です。

シロアリの木くずの特徴

木材の周辺に粒状のものが落ちている場合はシロアリが原因の可能性が高いです。シロアリは、水分を含んだ木材を好みます。そのため床下のカビや水気があるところに発生しやすく、風呂場の周りや玄関周りに木くずを落とすことが多いです。構造部分に落とす木くずはなかなか気付きにくいのですが、ドア枠をさわると木くずが落ちたり窓枠や柱の周辺から木くずを出したりします。他にも、窓枠や柱の部分に画鋲の穴程度の小さな穴を開けることもあります。

クロアリ

クロアリは基本的に建物の木材をエサにすることはありません。木くずのように見える多くは、クロアリが壁の亀裂や隙間に作った巣から出した食べかすや不要物です。クロアリは建物に直接の大きな被害を出すことはないのですが、人の食べ物や調味料に集まってきたり、人やペットに噛みついたりすることがあるので要注意です。

クロアリの木くずの特徴

上記でお話ししたようにクロアリが出す木くずには、土や食べかすが多く混じっています。食べかすとは昆虫の死骸や破片などです。クロアリには巣をつくろうとしている場所から不要物を排出しようとする習性があります。木くずをよく観察してみて、これらが多く混じっていたらクロアリの可能性が高いです。

キクイムシ

キクイムシは建物だけでなくタンスや本棚などの木材まで食べてしまう害虫です。木材の中で約10か月幼虫として過ごし、成虫となって外に出るときに木材に1〜2㎜ほどの穴を開けます。木くずが落ちている周辺の木材に穴がポコポコ空いていたらキクイムシかもしれません。ただし成虫になると飛び立ってしまうので、穴が空いているからといってそこに潜んでいるとは限りません。

キクイムシの木くずの特徴

キクイムシが出す木くずは粉っぽくて、きな粉のような見た目をしています。シロアリの出す木くずや糞よりも細かいです。キクイムシは被害が悪化すると室内に大量の小さな穴ができて木くずも多く排出されてしまいます。

ナガシンクイムシ

ナガシンクイムシは穀物や木材の中に卵を産み、幼虫や成虫のときに木材を食べます。その際に木くずのような食べかすを出します。特に竹材やラワン材に住み着くことが多いです。また、木材製品の調度品や日用品、「こまい竹」が使われている土壁なども食べてしまいます。

ナガシンクイムシの木くずの特徴

ナガシンクイムシの木くずに含まれるフンはシロアリやキクイムシよりも大きいのが特徴です。また、木材に2.5㎜から5㎜などの大きめの穴を開けるのが特徴です。

木くずを落とす害虫の対処法

シロアリの対処法

シロアリを見つけた場合は、被害が拡大する前に早めに駆除しなければいけません。その際に注意しなければいけないのが「殺虫剤を使わない」ということです。殺虫剤を使うとシロアリは建物の内部や殺虫剤がかからなかった別の木材に移り住み、被害を広げてしまいます。また、「カンザイシロアリ」は巣をいくつも分けてつくるので殺虫剤で駆除するのはほぼ不可能です。そのため、シロアリを見つけた場合は業者に相談しましょう。

クロアリの対処法

クロアリは建物への直接の被害はあまりないのですが、人間の食べ物に集まってきてしまうので大量にいるのであれば駆除したほうがよいでしょう。その際におすすめなのが毒餌の設置です。市販品にもいくつかの種類がありますが、クロアリによって好みが違うのでいくつか試してみると良いでしょう。

キクイムシの対処法

キクイムシは被害を受けた穴から防虫剤をスプレーすることで駆除できます。ご自身で行って頂くことも可能です。また、キクイムシの穴であれば多少放置しても問題ありません。ただし、被害を繰り返す可能性もあるので、業者に依頼して部材を交換してしまうのもおすすめです。

ナガシンクイムシの対処法

自力で完全に除去するのはとても難しいのですが、被害を受けた穴にナガシンクイムシ用の殺虫剤を注入することで被害拡大を防ぐことができます。しかし、壁の中にある竹材から発生している場合は駆除がとても難しいというのが実情です。

木くずの原因がシロアリだった場合のリスク

4つの害虫についてご紹介しましたが、この中でずば抜けて危険なのがシロアリです。

シロアリは巣の中で増えすぎたときに一部が地上に飛び立ちます。この時に全てが出ていったと思われる方も多いのですが、実際は多くのシロアリが未だ住み着いている状況です。放置していると建物の木材を食べながら増え続け、被害を広げていきます。少しの被害であればシロアリの駆除だけですむこともありますが、放置している期間が長いと建物の部材ごと交換する羽目になってしまうこともあります。また、シロアリは建物の木材を食べることで建物の強度を弱めていきます。地震が起きた時に倒壊してしまうリスクも高まりますので早めに駆除することが大切です。

まとめ【シロアリ被害が不安な方はプロへ相談を】

今回の記事では木くずを出す害虫被害について詳しくご紹介しました。害虫といってもいくつか種類があり、大きな被害をだす虫から、多少の発生ならそこまで慌てる必要がない虫もいます。この記事では木くずの様子から、害虫の見分け方をご紹介しましたが、そうは言ってもどの害虫が原因なのか見極めが難しいこともあるでしょう。万が一シロアリだった場合は、早急な対応が必要ですので見極めはとても大切です。不安な方や、害虫をきちんと駆除したい方はプロへ相談することをおすすめします。

また、シロアリの調査では発生の根本原因を特定したうえで、駆除から再発を防ぐ補修まで行う必要があります。駆除が完了しても、被害を受けた箇所をリフォームしなければ再度シロアリが発生する恐れがあるためです。

笠巻工務店では一級建築士である社長自身が調査を行っています。しっかりと床に潜ったうえで調査を行いますので、ご安心ください。シロアリ調査は無料で、そして駆除から補修まで一貫して行っておりますので、シロアリが不安な際はぜひお気軽にご相談ください。