古い窓の寒さ対策とは?古い家を暖める9つの方法を解説

創業昭和44年。手仕事による本物の家づくりを追求するさいたま市岩槻区の笠巻工務店です。

築年数の古い木造住宅は機密性が低く、冬場になるといたるところから隙間風が入ってきますよね。特に、古い窓は今のようにアルミサッシではなく木製サッシであったり、ガラスそのものが薄かったりするなど、素材自体に寒さの原因がある場合もあります。

今回のコラムでは、このような古い窓の効果的な寒さ対策と、古い家を暖める方法を解説していきます。

古い窓はなぜ寒いのか?

断熱性能が低いから

 古い窓はほとんどが一重窓なので断熱性能が低いです。そもそも日本の住宅は高温多湿な気候風土に合わせてつくられているので、湿度がこもらないように気密性が高くありません。よって窓の断熱もあまり重要視されていなかったのです。しかし、断熱性の高さにより暖房費の削減ができることや、寒い家に住むことが健康によくないと周知されるようになってきたこともあり、窓に断熱性が求められるようになってきました。

 

実際、二重窓(ペアガラス)が出始めたのは20年ほど前になります。発売当初は高額なものであまり広く普及しませんでしたが、今では二重窓を標準仕様として施工しているハウスメーカーや工務店もあるようです。

  

隙間風が入ってくるから

 築年数の古い家は経年劣化として構造上の歪みが生じているので、窓枠などの建具と外壁の接合部に隙間ができている場合があります。このような隙間から隙間風が入り家の中が寒くなります。

 

自分でできる古い窓の6つの寒さ対策

DIYで内窓(二重窓)風のついたてを設置する

 熱可塑性プラスチックの一種であるポリカ―ボネートやプラスチック段ボールを既存の窓に重ねるように設置して、二重窓の内窓風にDIYします。ポリカ―ボネートやプラスチック段ボールはホームセンターで売られていてカッターで加工できるので、窓の大きさに合わせて自分でカットします。ついたてを立てるようなイメージです。気持ち暖かくなるので、やらないよりはやった方が良いでしょう。

  

窓にプチプチを貼る

 梱包材として使われる通称“プチプチ“を窓に貼り付けるという方法もあります。手に入りやすく加工しやすいことから、意外と多くの方がやっています。ガラスに直接貼り付けるので、窓の開閉にも支障をきたしません。プチプチの構造上、空気層ができるので多少の効果はありますが、こちらもやらないよりはやった方が良い程度の効果です。

 

 

窓に断熱シートを貼る

 断熱シートはいうまでもなく断熱目的につくられたものなので、それなりの効果は期待できます。断熱シートとしては銀色のアルミシートをイメージするかもしれませんが、窓用の半透明の断熱シートも市販されているので、そのようなものを選ぶと視界を遮られることもありません。

 

断熱カーテン・保温カーテンを設置する

 断熱効果や保温効果の高い厚地のカーテンを設置する方法もあります。カーテンであれば工事もいらずに付け替えるだけなので、手軽に試してみることができます。

 

窓に隙間テープを貼る

 窓そのものの断熱性を高めるというより、隙間風を防ぐためにサッシと窓枠の隙間にテープを貼ります。テープはホームセンターや100円均一でも売っています。

  

雨戸・シャッターをおろす

 雨戸やシャッターをおろしてしまうと採光までも遮断されてしまうので、日中でも夜のようになってしまいます。よほど寒い日であれば最終手段として雨戸やシャッターをおろして断熱する方法もありですが、日常的にやることはあまりおすすめできません。

 

リフォームでできる古い窓の3つの寒さ対策

内窓を設置する

 内窓を設置して、二重窓にするリフォームです。比較的簡易なリフォームで費用も抑えることができます。費用は窓の大きさによって変わりますが、相場としては腰窓だと1箇所で5万〜10万円、掃き出し窓で13万円〜20万円となっています。

 

ガラスだけ交換

 サッシは変えずに窓ガラスだけを交換する方法です。中に空気層がある真空ガラスに替えることが多いです。中が真空になっていることによって熱伝導しづらくなるので、冷気が室内に伝わりにくくなります。窓ごと交換するよりも費用を安く抑えることができます。費用は窓の大きさによって変わりますが、腰窓では1箇所で5万〜10万円、掃き出し窓はでは15万〜30万となっております。費用はガラスの性能や取り付け方法によって多少は変動します。

  

窓ごと交換する

 一番効果の高い方法が、窓ごと交換することです。寒さの原因がサッシの場合もあるのでサッシを樹脂製に変えたり、ガラスをペアガラスに変えたりすることによって断熱効果を高めます。費用は窓の大きさによって変わりますが腰窓で1箇所10万円〜20万円、掃き出し窓で20万円〜40万円が相場です。費用はガラスの性能や取り付け方法によって多少は変動します。

 

古い家で窓の寒さ対策が重要な理由

 古い家の寒さ対策として窓のリフォームをおすすめする理由は、冷気の約60%は窓から入ってくると言われているからです。寒冷地の住宅や省エネ住宅などではほとんどの窓が二重になっていますが、古い家では窓は一枚ガラスとなっているので断熱効果がほとんどありません。そこで、窓の断熱リフォームをすることによって寒さを緩和します。

 窓の技術はここ数十年で驚くほど進化しているので、窓を変えるだけで驚くほど室内が暖かくなり、リフォームの効果をダイレクトに感じられ、高い満足感を得ることができます。また、窓の断熱効果を高めると暖房によって暖めた空気が外に逃げないので、暖房費を抑えることができるので電気代の節約にもなります。

 古い窓の寒さ対策として、断熱効果の高い窓のリフォームを考えてみてはいかがでしょうか。

 

【2023年最新】窓リフォームに使える補助金とは

古い窓のリフォームをお考えであれば、「先進的窓リノベ事業」という補助金を使ってお得にリフォームすることができます。

 先進的窓リノベ事業とは、経済産業省と環境省による補助金制度です。

既存住宅における窓の高断熱化を促進するため、改修に係る費用の一部を補助することで、エネルギー価格高騰への対応(冷暖房費負担の軽減)や、2030年度の家庭部門からのCO2排出量約7割削減(2013年度比)への貢献、2050年ストック平均でZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保への貢献を目的とする事業です。一戸当たり、5万円から最大200万円までの補助があり、場合によっては工事費の半分くらい補助金が出るケースがあるので大変お得です。

この補助金は2023年3月下旬から、予算の上限に達し次第終了となるので、窓の断熱工事を検討しているのであれば早めに決断するのがよいでしょう。

 

参照:先進的窓リノベ事業事務局公式HP

https://window-renovation.env.go.jp

 

また、窓以外のリフォームも併せて行う場合は、「こどもエコすまい支援事業」も併用できます。

 こどもエコすまい支援事業とは

「エネルギー価格高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯による高い省エネ性能(ZEHレベル)を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年のカーボンニュートラルの実現を図る事業」です。(国土交通省「こどもエコすまい支援事業」専用サイトより抜粋 https://kodomo-ecosumai.mlit.go.jp/about/

 こちらは補助金の金額は少ないですが、窓以外の外壁や屋根、開口部の断熱工事でも適用される補助金となっています。

 登録事業者以外の工務店だと補助金が使えませんのでご注意ください。笠巻工務店は登録事業者ですので、弊社にご依頼いただくとこちらの補助金を使うことができます。

 

 

まとめ

 古い窓は断熱効果が低く、冬場の家の中の寒さは深刻な問題です。家の中が寒いと身体への負担が大きいだけではなく、暖房費も高額になってしまうなど様々な弊害があるので、補助金などを利用して思い切ってリフォームしてみてはいかがでしょうか。

 私たち、笠巻工務店の社長である笠巻は住宅断熱施工技術士の資格を持っているので、社長自らが現地調査を行い最適な断熱工事を提案することができます。

 木造住宅一筋の弊社の強みは、何といっても「木造住宅の構造を熟知している」ことです。私たちは「断熱性能が弱い木造戸建てが構造上寒くなる理由」を熟知しているので、現地調査をして、その家がどのような問題を抱えていて、どこをどのように工事すれば断熱効果が高くなるかを的確に判断できます。

 古い窓の寒さをなんとかしたいとお考えの方は、断熱について熟知した私たち笠巻工務店へぜひ一度ご相談ください。