ひどい家鳴りの原因・対策とは? 放置NGの危険な家鳴りもご紹介します

創業昭和44年。手仕事による本物の家づくりを追求するさいたま市岩槻区の笠巻工務店です。

 

静かな家の中にいると、突然パシッと音が聞こえることはありませんか?

このような現象は「家鳴り」と呼ばれ、古来では怪奇現象として解釈されていましたが、実際には家の構造に深く関係する自然現象の一種なのです。

 

今回は、この家鳴りの原因について考えるとともに、放置しておくと危険な家鳴りについてもいくつかご紹介します。

 

家鳴りの原因

 

家鳴りの原因としては、以下のことが考えられます。

 

気温や湿度による木材や釘の膨張・収縮

 

木材の中でも、特に梁と柱が鳴ることが多いですが、時には床下から鳴ることもあります。木材には乾燥した木材と乾燥しきっていない木材があります。一般的には乾燥しきっていない木材の方が安いので、費用を抑えるために乾燥していない木材を使用すると施工後に乾燥していく過程で音が鳴ってしまうのです。檜や杉など木材にも様々な種類がありますが、種類の違いは家鳴りとはあまり関係がありません。水分の含有量の方が原因として大きいです。

 

乾燥していない木材は、強度的に問題があるわけではないので、家のどこにでも使用できます。しかし、やがて家鳴りが発生する可能性を考えると、表に出る部分よりも裏に隠れている部分に使用する方が音を閉じ込めることができるため、屋根裏や天井裏に使うことが多いです。

 

家鳴りは、コンクリートの家でも発生することがありますが、鳴っているのはあくまで木材です。外壁はコンクリートでも中は木材を使っていることも多いので、コンクリートが鳴っているように聞こえてしまうだけです。

 

これら木材が原因の家鳴りは、いわば自然現象なので、家として危険な状態にあるということではありません。

 

 

建物の重心のズレ

 

こちらは設計上の問題です。壁の配置が偏っていたり、1箇所に荷重がかかったりするような設計の家では、家鳴りが起こることもあります。毎日の生活に支障をきたすほど音が鳴るようであれば設計士に相談をして荷重を分散させるなどの処置をお願いすると良いでしょう。

 

 

地震の揺れ

 

地震による家鳴りもあります。気づかない程度の小さな地震でも地盤は確実に動いているので、揺れに順応しようと柱や壁が動き、家鳴りが発生します。しかし、地震の揺れによる家鳴りは一過性のものなので、揺れがおさまると鳴らなくなることが多いです。

 

 

新築、もしくはリフォームしたてのため木材が馴染んでいない

 

新築やリフォームなどで新しい木材が入った場合に家鳴りを起こすこともあります。こちらも木材に含まれた水分が原因なので、水分が抜けきると家鳴りもおさまります。木材から水分が抜けきるには5年〜10年はかかると言われているので、長期的に付き合うものとしてゆったりと構えましょう。

 

 

家の劣化

 

築年数が古い家で家鳴りが起こる場合は要注意です。家の劣化による家鳴りの原因は、構造体に問題があることが多いので早期対策が必要です。

 

例えば、雨漏りによって構造体が腐食すると家のバランスが崩れます。バランスが偏ると特定の箇所に負荷がかかって、その部分が割れてしまいます。この場合は設計上の問題ではなく、木材の劣化によって本来の強度を保つことができなくなり全体のバランスに影響してしまっているのです。もし、築年数が20年以上経過している家で家鳴りがするようでしたら、詳しく調査することをおすすめします。

 

効果的な家鳴り対策とは

家鳴りの原因のほとんどは自然現象とも言えますが、ちょっとした工夫で軽減することもできます。

一例として、家具を分散して配置する方法があります。特に、本棚やキャビネットなど重量のある家具は一箇所に集中させないことがポイントです。重いものが集中していると特定の構造体に負担がかかり、そこが軋むことで家鳴りを起こしてしまうこともあるからです。可能であれば、本棚などは上階ではなく1階に設置することをおすすめします。家の重心が上の方にあると、構造が歪んだり地震の時の揺れが大きくなったりするので、設置階にも気をつけましょう。

他に、室内の温度・湿度を調整するという方法もあります。気温の変化による木材の伸縮や、乾燥によって家鳴りを起こすこともあるので、温度調整や加湿器などで家鳴りを多少は防ぐことはできます。

 

注意したいのは、古い家の家鳴りです。こちらは他と事情が違うため、経過観察というわけにはいきません。築年数が経った家の家鳴り対策としては、木材の交換や補強という方法しかありません。
具体的には、床を支える部材である根太の交換や、屋根裏の木材の補強などがあります。柱や梁は交換が難しいので、柱であればもう1本抱かせたり、梁であればもう1本梁を入れたりするなどして木材を補強するという方法をとります。

補強によって家鳴りがおさまるかどうかはわかりませんが、そもそも古い家で家鳴りするということは耐久性に問題がある可能性があるので、家鳴りをおさめることに注力するのではなく、一刻も早く調査をして家の耐震性を上げることの方が大事です。

 

ここまででご紹介したいずれの方法は、一定の効果は期待できますが完全には家鳴りをなくすことはできません。特に新築などは鳴って当たり前なので1年くらいは様子をみて、それでも気になるようであれば施工不良の可能性もあるので調査を依頼すると良いでしょう。

 

 

プロに相談すべきケース

 

家鳴りは自然現象という側面もありますが、何らかのサインを発していると考えることもできます。

 

例えば、新築時に家鳴りがするのは当たり前ですが、あまりにも頻繁に鳴る場合は施工不良ということも考えられます。また、地震や台風などの直後に家鳴りがひどくなった場合は、

家の構造自体が歪んでしまったという可能性があります。

 

注意すべきは、築年数が経った家で絶えず音が鳴り続けている場合です。こちらは雨漏りによる木材の腐食や劣化、あるいはシロアリによる被害など、何かしらの原因によって家の耐久性が落ちている可能性があります。

 

家鳴りの音だけで原因を特定することはできません。プロの診断士が床下や屋根裏などの家の内部を目視によって細かく確認することでは初めて原因がわかります。実際に調べてみたらシロアリ被害が進んでいて、早急に木材を補強したという事例もあります。気になる家鳴りは自己判断せずに、プロに相談することで正しく原因を解明しましょう。

 

 

築20〜30年で家鳴りがひどいなら、すぐに相談を!

 

注意が必要な家鳴りから考えられることは、大きく以下の3点になります。

 

  • 古い家で家鳴りするのであれば、何らかの原因で耐久性・耐震性が低下している可能性がある
  • 家鳴りを放置すると木材の腐食が進み、最悪倒壊するリスクもある
  • 築20〜30年の家をお持ちの方は一度、専門業者の調査を受けるのがおすすめ

 

 

笠巻工務店には木材のエキスパートが多く在籍しており、長年木材と向かい合ってきた経験と入念な調査によって家鳴りの原因を突き止めます。また、家の構造に詳しい一級建築士が補強の必要な箇所を特定し、お客様のご予算に合わせた補強案を提案します。

 

家鳴りで不安を感じていたら、お気軽に笠巻工務店までご相談下さい。

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