床下の断熱材は後入れできる?後入れにかかる費用やおすすめの断熱材も解説!

家の中で、足元が冷たいと感じることはありませんか?冬の冷え込みや夏の熱さが、床から直接伝わる感覚。それは、床下の断熱対策が不十分なサインかもしれません。多くの家庭で見落とされがちな床下断熱材の重要性と、その効果的な導入方法をこの記事で詳しく解説します。

この手法により、快適な室内環境を手軽に実現できるだけでなく、エネルギーコストの削減も期待できます。毎日の生活の質を格段にアップさせるためにぜひご一読ください。

床下の断熱材は後入れできる?

多くの家庭で悩みとなる床下の冷暖房の問題。一度家を建てた後で、「床下の断熱を改善したい」と思っても、すでに建物が完成しているため、後から手を加えることは難しいと思われがちです。しかし、実は断熱材は後入れは可能です。

適切な方法と材料を選べば、家の快適性を大きく向上させることができるのです。では、具体的にはどのような手法があるのでしょうか?

床下断熱材の後入れの方法と、その効果について詳しく探っていきます。

床下に断熱材を後入れする2つの方法

床下に断熱材を後入れするには、2つの方法があります。それぞれにメリットとデメリットが存在するため、自宅の状況や予算に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。

床下に断熱材を後入れする方法①:床を剥がす大掛かりなリフォーム

床板を完全に剥がし、直接床下にアクセスして断熱材を設置する方法です。

メリット

  1. 確実な断熱効果:直接床下空間に断熱材を設置するため、隙間なく均一に敷き詰めることができ、高い断熱効果を実現します。
  2. 状況確認:床下の状態を直接確認できるため、他の必要な修繕や改善点も把握できます。

デメリット

  1. 費用:床を剥がす作業や、その後の復元にはそれなりのコストがかかります。
  2. 時間と手間:床を剥がして断熱材を敷設するまでには時間がかかり、日常生活に一時的な影響が出る可能性があります。

床下に断熱材を後入れする方法②:床を剥がさない手軽なリフォーム

床を剥がすことなく、床下空間に小さな穴を開けて断熱材を注入または敷設する方法です。

メリット

  1. 低コスト:床板を剥がさずに作業するため、リフォーム費用を抑えることができます。
  2. スピーディー:大掛かりな工事をせずに済むため、作業時間が短縮され、家庭生活への影響が少ないです。

デメリット

  1. 断熱効果のばらつき:床を剥がさないで断熱材を入れるため、敷設の均一性が保証されにくく、断熱材によっては断熱効果にばらつきが出る可能性があります。
  2. 状況未確認:床下の状況を直接確認しないため、潜在的な問題(湿気、カビなど)の特定が難しいです。

床下に断熱材を後入れする際の費用

床を剥がして断熱材を入れる場合の費用

床を剥がすタイプの断熱リフォームは、断熱材の敷設だけでなく、床材の取り外しや再設置、仕上げ等の費用も考慮する必要があります。この方法での大体の費用は、一般的には10平米あたり20万円〜40万円程度が目安となります。ただし、選ぶ断熱材や施工業者、地域や物件の状況により変動するため、正確な金額は見積もりを取ることが必要です。

床を剥がさずに断熱材を入れる場合の費用

床を剥がさずに断熱材を入れる方法は、手間や時間が少なく、費用も比較的安価となります。この方法での費用の目安は、10平米あたり10万円〜25万円程度です。こちらも具体的な費用は、使用する断熱材の種類や施工業者、地域や物件の状況により変わるため、正確な金額は見積もりを基に確認することをおすすめします。

後入れでおすすめの床下断熱材とは?

グラスウール

グラスウールは、ガラスを主原料として高温で溶融させ、繊維状に引き伸ばした断熱材です。

メリット

  1. コストパフォーマンス:グラスウールは一般的に他の断熱材と比べてコストが低いため、予算を抑えたい場合に適しています。
  2. 断熱性能:適切に設置することで、高い断熱効果を得ることができます。
  3. 適応性:多様な厚みや形状があるため、さまざまな施工環境に対応可能です。

デメリット

  1. 取り扱い注意:繊維が細かいため、作業中に吸入しないよう注意が必要です。
  2. 湿気に弱い:湿気を吸収しやすく、濡れた場合は断熱性能が低下する可能性があります。

発泡ウレタン

発泡ウレタンは、化学反応によって発泡させた合成樹脂で、スプレータイプや板状のものがあります。

メリット

  1. 優れた断熱性能:空気の動きをシャットアウトし、高い断熱効果を実現します。
  2. 防水性:発泡ウレタンは水を吸収しづらく、湿気からの影響を受けにくいです。
  3. 密着性:スプレータイプは、隙間なく施工することができ、断熱のムラを防ぐことが可能です。

デメリット

  1. コスト:他の断熱材に比べて初期費用が高めです。
  2. 専門的な施工が必要:スプレータイプの場合、専門的な機材と技術が必要です。

 

これらの断熱材の選択には、予算、施工の状況、求める性能など、さまざまな要因を考慮する必要があります。適切な断熱材を選ぶことで、家の断熱性能を大きく向上させることができます。

床下の断熱材を後入れする際の4つの注意点

断熱材の施工範囲を慎重に決める

断熱材を後入れする際は、どの範囲を断熱するのかを明確に決めることが重要です。全体的な断熱性能を考慮しつつ、部分的な断熱も効果的な場合があります。予算や家の構造、断熱の必要性をしっかりと確認し、最適な範囲を決定してください。

実績が豊富な施工業者に依頼する

断熱材の施工は専門的な技術が求められるため、経験と実績の豊富な業者に依頼することがおすすめです。施工の品質が低いと、断熱性能が十分に発揮されないだけでなく、家全体の性能にも影響する可能性があります。

家自体に不具合がないか確認する

断熱材を入れる前に、家の基礎や構造に問題がないか確認することが重要です。特にシロアリや水漏れなどの問題がある場合、断熱材を入れても効果が薄れる可能性があります。また、問題箇所があると、後から修理する際に工事が二度手間になるリスクもあります。

断熱材を入れる前にシロアリ消毒をする

シロアリは木材を食害するため、断熱材を入れる前にはシロアリの消毒が必須です。断熱材を施工すると、シロアリが隠れる場所が増え、後からの消毒が難しくなる場合があります。また、断熱材を入れてしまうと、消毒できない箇所が必ず生まれるリスクもあります。したがって、床下調査を行い、シロアリの有無や家の状態をチェックしてから、適切な消毒を行うことが推奨されます。

 

これらの注意点を頭に入れて、断熱材の後入れを行うことで、快適な室内環境を長く維持することができます。

床下に断熱材を後入れする前にすべきこと

家の中が寒く感じるのは、床下からの冷気だけが原因ではありません。実は、床下以外から冷気が侵入しているケースも少なくありません。その中でも、窓は冷気の大きな侵入経路となっています。研究や実証データによれば、冷気の約60%は窓から入ってくると言われています。これを知ることで、床下の断熱だけでなく、窓のリフォームも併せて検討する価値があることがわかります。

実際に床下断熱を行う前に、部屋が寒い理由をしっかりと確かめることが重要です。もし、窓からの冷気が主な原因であれば、窓のリフォームを先に行うことで、断熱効果をより高めることが可能です。そのため、専門業者に冷気の原因をしっかりと調査してもらうことをおすすめします。正確な診断によって、無駄な工事を避け、効果的なリフォームを実現することができます。

まとめ【床下の断熱材は後入れ可能!】

本記事を通じて、床下断熱材の後入れの重要性やその方法、費用、注意点について詳しく解説してきました。断熱材を入れる前のチェックポイントや、実際の施工時におすすめの断熱材、その施工のポイントなど、断熱材の後入れに関する情報を総括的にご紹介しました。

専門的な知識や技術が必要なので、信頼できる業者に依頼することが大切です。

笠巻工務店は、断熱に発泡ウレタンを使用しており、その施工技術と経験は業界内でも高く評価されています。発泡ウレタンは優れた断熱性能を持ちながら、施工が比較的容易で、持続的な断熱効果が期待できます。

断熱リフォームを検討する際は、床下だけでなく家全体の冷気の侵入経路を考慮すること、そして専門的な知識を持った業者に依頼することが成功の鍵です。安心して断熱工事を行いたい方は、ぜひ笠巻工務店までご相談ください。