リノベーションを成功させる上で重要なヒアリング〜しっかりと話を受け止めてくれる工務店とは?

創業昭和44年。手仕事による本物の家づくりを追求するさいたま市の笠巻工務店です。

気付けば増えた“おうち時間”。長引く自粛生活や働き方の変化などで、これまでになく家にいることが多くなっている方も多いのではないでしょうか。今までは帰って寝るだけだった人も、あるいは日中気ままに過ごしていた人も、家での活動内容が増えたことで住まいへの関心が高くなっていることかと思います。
そこで今回は思い切ってリノベーションを考えている方へ向けて、理想の住まいを実現するために重要な工務店選びのポイントをお伝えしようと思います。

ヒアリングの重要性!ヒアリング不足で失敗しないために抑えたいこととは?


リノベーションを希望されるお客様は、溢れんばかりの夢を抱いて理想のイメージを私たちに伝えてきます。「やっぱりここは無垢材を使いたいよね」「ここはこれくらい広いと動きやすいんじゃないかな」など、リノベーションによって生活空間を今よりもグレードアップさせようと前のめりになっているものです。「そのワクワクを全て叶えてあげます!」と言いたいところですが、現実はそうはいきません。リノベーションは新築と違い最初から様々な制約があります。既存の内装、既存の設備や構造…そして予算。これら全てを考慮に入れ、できること/できないことの選別をしないといけません。
そう、お客様の希望をヒアリングする際に大事なのは、希望を全て受け止めた上で優先順位をつけることです。お客様はやりたいことを無作為に列挙するかもしれません。しかし、それがただの希望なのか、それとも今の悩みを解決するために必要なことなのか、そのどちらなのかを見極めないといけないのです。そこで私たちはお客様の家族構成や生活リズム、行動様式などあらゆる角度から“その家が日常どのように使われているのか”を探り、さらには今の悩みや困りごとなどもお聞きします。リノベーションにはデザイン性を高める要素もありますが、機能性を改善するという要素も含まれているのです。
そしてヒアリングを十分に行った上で、入念な現地調査をします。ヒアリングは重要ですが、理想を現実に即したプランに落とし込むにはより具体的な情報が必要になってきます。既存建築のどこをどう変えるのか?構造上それは可能なのか?配管はこのままで良いのか?様々な制約を考慮に入れた上で、最善のプランを共に導き出していきます。リノベーションの成功のためには十分なヒアリングと入念な現地調査が必要ですね。

笠巻工務店はヒアリングでどの様なことを掘り下げていくのか?

ヒアリングでは現在のお住いの悩みや困りごと、そして実現したい空間を事細かにお聞きします。このように“何をどうしたいのか”について掘り下げていくことは確かに大事ですが、それよりも大事なことは“誰から話を聞くか”だと思っています。
リノベーションの際に私たちと打ち合わせをするのは、大抵の場合はそのご家庭のお母様になります。もっとも家にいる時間が長く家事のほとんどを司るお母様が打ち合わせの場を取り仕切るのは当然とも言えますが、その影で密かに声をあげているお父様の存在を忘れてはいけません。打ち合わせでは隣に座り「好きなようにやればいいよ」とおっしゃっているお父様も、心の奥底では「本当はこうしたいんだよなぁ」と意見を持っているものです。モヤモヤを抱えながら工事が進み完成してしまっては時すでに遅し!です。このご時世でテレワークになった世のお父様方も多いはず…私たちとしてはお父様のご意見も無視するわけにはいきません。
そこで私たちは、ヒアリングでは複数の家族の意見を広くお聞きするようにしています。もしその場では言いにくいことがあった場合には別途個別にお聞きするなど配慮しています。家族全員の納得と満足のために、リノベーションは多声的に進めることが望ましいのではないでしょうか。

ヒアリングの際にお客様自身で準備しておくこと


ヒアリングは決して一方的なものではありません。お客様の希望をひたすら聞くことが良いヒアリングというわけではないのです。お話の中でお客様の思考の幅を広げ、そこでまた新たなアイディアが生まれるように誘導しつつ、現実もしっかりと見せていくのが理想のヒアリングと言えます。
このように考えると、お客様が希望をガチガチに固めてくる必要はどこにもないのです。あらゆる可能性の中から最適な選択をする作業はヒアリングの過程で共に行うもの。相談前にお客様の方で寸法を図って、品番まで決めて…というようなことは決して求めていませんのでご安心ください。
しかし全く白紙というわけではありません。ここだけはおさえておきたい項目として「予算」と「完成希望日」があります。予算は重要です。予算という縛りがあるからこそ、優先順位やできること/できないことの取捨選択ができるというものです。理想を現実に即したプランに落とし込んでいくためには、予算が手掛かりとなるのです。そして完成希望日を双方で事前確認することも重要です。というのも、私たちはお客様が希望している完成日から逆算して作業工程を組み立てていきます。実際の工事に入る前にも複数回に渡る事前打ち合わせ・プラン見積・契約・仕様打合せ・工事準備(材料発注・お客様の家の片づけ)といった具合に多くのやるべきことがあり、このプロセスも含めての工期となるのでイメージよりも長いと感じるかもしれません。しかし、これらをきちんと抑えておかないと、後々の「こんなはずじゃなかった!」に繋がってしまいます。リノベーションはある意味新築よりもデリケートな作業です。工事を進める中で想定外のことも起こりますし、お客様の希望が途中で変わってしまうこともあるかもしれません。それらの可能性も踏まえて、入念に準備をしておくことが不測の事態を回避する最善の方法なのではないでしょうか。

リノベーションを成功させるためにはしっかりとしたヒアリング能力がある担当者にお願いすること!

工務店とのやり取りはデリケートなものですよね。担当者の物腰や態度がリノベーションの良し悪しを左右すると言っても過言ではないかもしれません。何に困っているのか、本当はどうしたいのか…これらは信頼関係がないとなかなか引き出せないものです。
しかし、工務店の都合で矢継ぎ早にどんどん質問をしてもお客様は萎縮してしまいます。お客様の本音は、「この人なら受け止めてくれる」という安心感から自然に出てくるものではないでしょうか。待つ、そして、聞く。これこそがヒアリングの基本だと思っています。
私たち笠巻工務店はお客様とのお付き合いを長期的に考えています。お客様からのご相談に対して一回のリノベーションで全てを解決させようとするのではなく、その家と、そしてそのご家族と長くお付き合いすることを前提に「今やるべきこと」を提案しています。年月の経過と共にライフスタイルも変わります。お客様の生活に寄り添い併走するように、快適さを都度提案することが笠巻工務店のリノベーションの考え方です。
今どうしたいのか、将来どうしたいのか、何でも遠慮なくご相談いただければと思います。