冷たい床の3つの対策とは?冷たい床が及ぼす悪影響や自分でできる3つの対策も解説!

創業昭和44年。手仕事による本物の家づくりを追求するさいたま市岩槻区の笠巻工務店です。

じわじわと迫る本格的な冬。度重なる光熱費の高騰により、少しでも暖房費を抑えたいとお考えの方も多くいらっしゃるでしょう。防寒対策として厚着をすることも大事ですが、家そのものが冷えないように床の防寒をすることも効果的な対策です。

今回のコラムでは、冬の床が冷たい原因と、冷たさを緩和する方法などをお伝えしていきます。

 

冬の床が冷たい2つの原因

冷気が下に溜まるから

基本的な理科の法則の話ですが、水も空気も冷たいものは下へ(重い)、暖かいものは上へ(軽い)いきます。よって、冷気は下に溜まるので床が冷たくなるのです。

 

床材が合板だから

床がフローリングの場合、床材には空気層がありません。住宅に使用されるフローリングはほとんどが合板になっていますが、合板は何枚のも木材を接着剤でピタリと貼り付けているので空気層ほとんどありません。空気層がないと断熱効果や保温効果もないので、地面からの冷気が伝わりやすくなってしまいます。

冷たい床が健康に及ぼす3つの悪影響とは

風邪を引きやすくなる

冬は風邪の季節と言いますが、実は冷たい床も風邪の原因になっているのです。床が冷たいと体が冷えて血管が収縮します。血管が収縮すると、風邪のウィルスと戦う役割を持つ白血球の数も減るので、ウィルスが入り込みやすい状況が生まれてしまいます。よって、冷えは風邪の大敵なのです。

 

温度変化による体調不良リスクが高くなる

例えばリビングは暖かく、廊下の床が冷えきっている場合、足元の急激な温度変化により体がヒートショックを起こします。特にお年寄りの方はヒートショックによる血圧の上昇などで心臓や血管に負担がかかり、最悪の場合は心筋梗塞や脳梗塞になる可能性もあるので注意が必要です。

 

暖房代が高くなる

床の冷たさを解消しようと暖房の設定温度を強くして、暖房代が高額になってしまうこともあります。暖かい空気は上へいき、冷たい空気は下に溜まるので、ファンなどで対流を起こし、室内の空気を循環させる工夫が必要です。

 

自分でできる!3つの冷たい床対策とは

スリッパを履く

室内環境ではなく自分自身を温めます。スリッパや厚手の靴下などを履き、足元を保温するだけで冷えを緩和できます。

 

コルクマットを敷く

フローリングの上にコルクマットを敷くことも効果的です。

コルクは断熱性と保湿性に優れ、またクッション性も高いので、小さなお子様がいるご家庭でも安心して取り入れることができます。

 

カーペット・ラグを敷く

カーペットやラグを敷く方法は、すぐにでもできる冷気対策です。冷えたフローリングに直接足が触れないだけではなく、カーペットやラグの繊維に空気層ができるので、断熱効果も期待できます。

 

補足:ホットカーペットは危険!

床の冷え対策としてホットカーペットを敷くことも考えられますが、実はフローリングにホットカーペットは危険です。ホットカーペットを敷くことによって木材が過度に乾燥し、木材のソリや割れが起こることもあります。もし使用する場合は、市販の断熱シートなどを敷き、直接カーペットが床に触れないようにしましょう。

DIYで冷たい床対策はできる?

床の冷たさを解消しようと、ご自身でDIYをすることをお考えの方もいるでしょう。自分で床材を剥がして断熱シートを入れることも可能ではありますが、フローリングを剥がすことは思っている以上に手間がかかります。またせっかく断熱シートを入れたにも関わらず、何かの不具合で床の冷たさが解消されない場合もあります。DIYで手間をかけても失敗するケースが多いので、最初から専門家に依頼することをおすすめします。

 

冷たい床対策におすすめの3つのリフォームとは

本格的に寒さ対策をするなら、断熱リフォームがおすすめです。

ここでは冷たい床を解消できる3つのリフォームを紹介します。

 

床材を変える

床材を変えるだけで、床の冷たさを緩和することができます。一般的な住宅で使用されている合板のフローリングは空気層がほとんどありませんが、無垢のフローリングやコルクのフローリングは木の中に多くの空気があることから、冷たい空気が伝導しにくく断熱効果が高くなります。

コルクのフローリング、無垢のフローリングともに坪6万円前後が相場となっております。長時間過ごすリビングやダイニングだけをやるという方法もあります。

 

床暖房を取り付ける

床暖房を設置する方法も効果的です。床材を全て剥がして温水パイプを張り巡らすので、それなりに大掛かりな工事になります。リビングだけで100万円くらいかかります。

 

床に断熱材を入れる

床板を剥がさずに、床下に潜って断熱材を入れる方法もあります。坪4万円〜5万円くらいで工期も短く、断熱効果も高いのでおすすめの方法です。工事の難易度は決して高くないですが、そもそも床下に潜れるスペースがないと工事ができないので、ご自宅の床の施工状況によってはできない場合もあります。

 

床以外に断熱すべき3つのポイントとは?

床からの冷気をシャットアウトしても、窓や壁、天井などから冷気は入ってきます。床以外も断熱対策することによって、全体として効果を発揮します。

 

床と同様、窓も冷気が入り込みやすい場所となっています。寒冷地の住宅ではほとんどの窓が二層になっていますが、一般的な住宅では窓は一層であることがほとんどで、外気をダイレクトに室内に伝えてしまいます。窓の断熱工事としては、内窓をつけて窓を二層構造にしたり、ガラス自体を断熱効果の高いものにしたりするなどの方法があります。冷気の60%は窓から入ってくると言われているので、窓の性能を高めるだけで断熱効果を実感できます。

 

壁には通常断熱材が入っていますが、築年数の経った木造住宅では断熱材が劣化していて効果を発揮しない場合や、そもそも断熱材自体が入っていないということもあります。

壁の断熱対策としては、壁を剥がし、内部にグラスウールかセルロースファイバーを入れる方法があります。価格は15畳のリビングだとグラスウールで30万円~、セルロースファイバーで100万円~が目安となります。木造住宅の場合、躯体が木材であることから空気を通すので、面積の大きい壁を断熱対策することで冷気を緩和できます。

 

天井

天井も壁と同様に断熱対策をすることで冷気を緩和することができます。天井部分の真上に断熱材を貼り、外からの冷気をシャットアウトします。壁の断熱工事のように壁材を剥がす必要はなく、天井裏に入ることができれば可能な工事なので、工期も費用も壁断熱工事ほどはかかりません。天井付近は室内の中でももともと高温になる場所なので、壁や床ほどの効果を実感できないかもしれません。

 

まとめ

床の冷たさは健康への影響だけではなく暖房費も高額になってしまうので、本格化する冬の前に解消したいものです。断熱対策としては一時しのぎの簡易的な方法ではなく、一度しっかりとした断熱工事を施し、抜本的な対策をすることをおすすめします。

私たち笠巻工務店の社長である笠巻は住宅断熱施工技術士の資格を持っているので、社長自らが現地調査を行い最適な断熱工事を提案することができます。

木造住宅一筋の弊社の強みは、何といっても「木造住宅の構造を熟知している」ことです。私たちは「断熱性能が弱い木造戸建てが構造上寒くなる理由」を熟知しているので、現地調査をして、その家がどのような問題を抱えていて、どこをどのように工事すれば断熱効果が高くなるかを的確に判断できます。

冬の床の冷たさをなんとかしたいとお考えの方は、断熱について熟知した私たち笠巻工務店へお気軽にご相談ください。